「介護の現場って、これからどう変わっていくの?」「AIが進んだら、介護福祉士の仕事も無くなっちゃうのかな?」——進路を考え始めた高校生から、よく頂くご質問です。結論から言うと、これからの介護現場では、ロボット・見守りセンサー・ICTといった介護DXを「使いこなせる人」が、ますます求められていきます。最新技術と仲良くなれる介護福祉士は、これからの時代の主役と言ってよい人材です。信州スポーツ医療福祉専門学校では、介護福祉学科の学びを通じて、こうした新しい技術にも柔軟に対応できる人材を育てる視点を大切にしています。本記事では、介護DX時代に活躍する介護福祉士とはどんな存在なのか、そしてその学びの土台をどう作っていくのかを、これから進路を考える高校生・保護者の方に向けてお伝えします。
「介護DX」とは何か。なぜ今、現場が変わろうとしているのか
介護DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ざっくり言えば「デジタル技術を取り入れて、介護現場の働き方とサービスの質を変えていく取り組み」のことです。介護ロボット・見守りセンサー・電子記録システム・コミュニケーションロボット・AIによるケア分析など、いくつもの種類があります。
背景にあるのは、長野県を含む日本全体で続く介護人材の不足と、利用者の重度化です。限られた人手で、より丁寧で安全な介護を提供する——その両立のために、機械にできることは機械に任せ、人にしかできない仕事に時間と心を集中する。これが介護DXのめざす姿です。
代表的な介護DXツールを、ざっくり理解しよう
まずは、進路を考えるうえで知っておきたい代表的な介護DXツールを、ジャンル別にざっくりと整理しておきます。「こういうものが、いま現場に入ってきている」というイメージを掴んでください。
①|介護ロボット(移乗・移動・入浴・排泄などをサポート)
介護ロボットには、装着型のパワーアシストスーツ・移乗をサポートするロボット・歩行を支えるロボットなど、さまざまな種類があります。介護職員の腰や身体への負担を軽くしつつ、利用者の安全と尊厳を守る——そんな役割を担っています。
とくに移乗(ベッドから車いすへの移動など)は、介護現場でも身体的負担が大きい場面のひとつです。ここをロボットが支えることで、職員は「利用者の表情や体調の変化に集中する」余裕が生まれます。
②|見守りセンサー(夜間の安全と職員の負担軽減)
ベッドや居室に設置するセンサーが、利用者の呼吸・心拍・体動・離床などを検知し、職員のタブレットやスマートフォンに通知する仕組みです。夜勤の職員が定期的に巡回する回数を減らしながら、利用者の安全を守ることができます。
見守りセンサーは、利用者の睡眠を妨げにくいというメリットもあります。人と機械の役割分担で、利用者の生活の質を上げる——これも介護DXの大切な視点です。
③|電子記録システム(ペーパーレス化と情報共有の質向上)
介護記録を紙からタブレット・パソコンの電子記録に切り替える動きも進んでいます。記録時間が短縮されるだけでなく、職員間の情報共有がスムーズになり、利用者一人ひとりのケアの質が上がります。「夜勤帯の様子を、朝の申し送りでスムーズに把握できる」「ご家族との連携が取りやすくなる」など、副次的な効果も大きいツールです。
④|コミュニケーションロボット・AIによるケア分析
利用者の会話相手やレクリエーションのパートナーになるコミュニケーションロボットや、蓄積されたケア記録をAIが分析し「この利用者には、こんなアプローチが効きそう」といった示唆を提示するシステムも、徐々に広がりつつあります。
介護DX時代に「価値が上がる」介護福祉士とは
ここで強調しておきたいのは、介護DXが進んでも「介護福祉士の仕事が無くなる」のではなく、「介護福祉士に求められる役割が広がる」ということです。AIやロボットが進んだ時代に、価値が上がっていく介護福祉士には、3つの特徴があります。
①|「人にしかできない仕事」にしっかり時間を使える人
機械が記録・移乗・見守りを助けてくれるからこそ、介護福祉士は「利用者の話を聞く」「表情の変化に気づく」「ご家族と心を通わせる」といった、人にしかできない仕事により多くの時間を使えるようになります。こうした対人援助の質こそ、これからの介護福祉士に最も求められる力です。
②|新しい技術を「触ってみる」勇気を持っている人
介護DXの導入で意外と大きなハードルになるのが、「使ってみよう」と思える職員がチームに何人いるか、という点です。「やってみる」「触ってみる」「うまくいかなかったら原因を一緒に考える」——そういう姿勢を持った介護福祉士は、職場でとても頼られる存在になります。
難しい技術書を読み込む必要はありません。スマートフォンやタブレットを日常的に使っている世代にとって、介護DXのツールは思っているよりずっと取っつきやすいものです。「これからの時代、介護現場ではこういう道具を使うんだな」と知っておくだけでも、心構えはぐっと変わります。
③|ロボットの「向こう側」にいる利用者を、ちゃんと見ていられる人
介護DXを使いこなすうえで一番大切なのは、技術スキルではありません。「ロボットやセンサーは、利用者の生活を豊かにするための道具である」という基本姿勢を、しっかり持ち続けられるかどうかです。記録の効率化に流されず、機械の通知に振り回されず、いつでも利用者一人ひとりを主役に置ける——そんな視点を持った介護福祉士が、これからの現場では本当に必要とされます。
信州スポーツ医療福祉専門学校で育てる「介護DX時代の介護福祉士」の土台
信州スポーツ医療福祉専門学校 介護福祉学科では、介護DX時代に活躍するための土台として、3つの学びを大切にしています。
土台①|介護福祉士としての「基本に忠実な」専門知識・技術
新しい技術を使いこなすには、まず介護福祉士としての基礎が固まっていることが前提です。本校では介護福祉士国家試験で合格率95%という結果を残しており、国家資格として通用する確かな専門性を、2年間でじっくりと積み上げていきます。
土台②|4学科シナジーがもたらす「広い視野」
本校には介護福祉学科のほか、はりきゅう・柔道整復・スポーツトレーナーの学科が同じキャンパスにあります。身体の仕組み・機能訓練・リハビリの視点を自然に取り入れた介護を学べるため、介護DXのツールを「身体の仕組みを踏まえて」活かす力が育ちます。たとえば「このセンサーで取れたデータを、身体の動きの観点でどう読み取るか」といった視点は、まさに本校ならではの学びです。
土台③|地元の医療・介護現場との太いパイプ
本校独自の「長野メディカル就職説明会」(毎年70〜80社が参加)をはじめ、長野県内の医療・介護業界との関係性は、本校の大きな財産です。令和5年度の就職率は100%。介護DXに前向きに取り組む地元法人とのつながりを通じて、最新の介護現場の動きをキャッチしながら学べる環境を整えています。
高校生・保護者からのよくある質問
Q1. AIや機械が進んだら、介護福祉士の仕事は減ってしまいませんか?
むしろ逆です。記録や見守りなどを機械がサポートする分、介護福祉士は「人にしかできない仕事」により集中できるようになります。対人援助・コミュニケーション・ご家族との連携といった、人の温度感が必要な仕事の価値は、これからますます高まっていきます。
Q2. 機械や IT が苦手でも、介護福祉士は目指せますか?
はい、まったく問題ありません。本校では、介護福祉士としての基礎学習を段階的に進める中で、必要な情報技術の基礎にも触れていきます。「機械を使う前に、なぜそれを使うのか」を理解できれば、技術操作は自然と身についていきます。スマートフォンを日常的に使っている世代であれば、最初の一歩はぐっと近づきやすいはずです。
Q3. 介護DXに取り組んでいる職場で働けるかどうかは、就職活動で見極められますか?
本校の「長野メディカル就職説明会」では、参加法人から「導入している介護ロボット・見守りセンサー」「電子記録の状況」といった話を直接聞くことができます。本校の進路指導でも、興味のある学生には積極的に情報提供しています。「介護DXに前向きな職場で働きたい」というご希望があれば、就職活動の段階でしっかりサポートいたします。
「これからの介護」を本気で学びたいなら、まずは本校を体験してみてください
信州スポーツ医療福祉専門学校では、スポーツと介護を融合した独自のカリキュラムを展開しています。詳しくはオープンキャンパス、または個別相談会へお気軽にお越しください。
「これからの介護はこう変わっていく」という話は、文章だけだとどうしても遠く感じてしまいます。本校のオープンキャンパスでは、介護福祉学科の授業や実習設備を実際にご覧いただきながら、「機械と人が支え合うこれからの介護現場」のイメージを具体的にお伝えしています。ぜひ一度、お気軽に足を運んでみてください。
次回のコラムでは、引き続き「長野県で手に職をつける」をテーマに、信州スポーツ医療福祉専門学校だからこそ語れる、これからの時代に強い専門職への道をお伝えしていきます。
